特別養護老人ホーム「あさひ園」(社会福祉法人清桜会)様 導入事例
スタッフの残業時間を8割削減!ご利用者への質の高いケアを実現
取材にご対応いただいた方: あさひ園 入所部 柴田 恭宏氏 / あさひ園 通所部 横部 道由氏
※導入当時はDEEBOT X1 OMNI。2024年8月以降、Eufy X10 Pro Omniをご利用いただいております。
課題
- 日々の身体的ケアに加え感染予防対策の比重が高くなり残業が増加
- ご利用者の対応が優先事項のため、掃除が後回しに
効果
- スタッフ8割の残業時間を削減
- ロボット導入時の期待値50%を大きく超え、90%の仕上がりを実現
- 1日4回の稼働で、日中にご利用者での事故もなく、ロボットを安全に運用できている
- 削減された清掃作業分の時間を有効活用し、ご利用者への機能訓練を充実するなど、さらに質の高いケアができるように
社会福祉法人清桜会 概要
清桜会は平成元年に設立された社会福祉法人。特別養護老人ホーム「あさひ園」で入居施設を運営するほか、デイサービスや訪問介護、ショートステイの提供、サービス付き高齢者向け住宅「さくらのいえ」も運営する。地域社会におけるご利用者の拠点として役割を果たすべく、ご利用者、ご家族、地域の方の期待に応えられるよう日々取り組んでいる。
https://okayama-asahien.or.jp/
「和致芳」の精神で紡ぐ、あさひ園の温もりあるケアサービス
岡山県岡山市に位置する社会福祉法人 清桜会。開設当初より「和致芳(ワッチほう)」を信念として高齢者福祉サービスを展開している。「和致芳」とは、昔の岡山弁「ワッチほう」が「我が家」といった意味を持つことから、その当て字として掲げられた言葉だ。清桜会が運営するあさひ園が「大きな家」となり、そこで生活するご利用者と職員が大きな家族として常に相手の立場を理解し合うことが出来る施設でありたいという想いが込められている。
「地域社会におけるご利用者の拠点として役割を果たせるよう、ご利用者、ご家族、地域の方の期待に応えられるよう日々取り組んでいます。」(横部氏)
現在は特別養護老人ホーム「あさひ園」では、施設入所のほか、デイサービスや訪問介護、ショートステイの提供、サービス付き高齢者向け住宅「さくらのいえ」も運営。食事は冷凍食品やできあいの物は使わず全て手作りで、ご利用者が飽きない工夫も凝らしている。
「あさひ園の入所部では、入居50名様を対象に24時間365日、身の回りのお手伝いをしております。スタッフは総勢70名ほどです。」(柴田氏)
コロナ禍で感染予防対策に対する対応の比重が高まり残業増に
約50名が毎日生活する施設では、ご利用者の24時間365日の生活を支えるケアはもちろん、快適な空間づくりや環境美化も重要だ。そのため、掃除等の非介護的ケアも継続的に提供する必要がある。
「ご利用者の日々の身体的ケアに加え、感染予防対策に対する対応の比重が高くなり、個々の状況に合わせた対応や、掃除等の業務が勤務時間に収まらないケースが出ていました。そのため、優先順位の高いご利用者の対応に追われてしまい、掃除業務が後回しになってしまうことが多くなっていたのが課題でした。」(柴田氏)
30分から1時間ほどを要するモップやほうきでの清掃は、1日に1度といえど負担も大きい。清掃スタッフを雇用したこともあるが、毎日稼働する施設での依頼には予算や人員確保の面で限界があり、結局は数日をスタッフで分担する必要があった。しかしコロナ禍ですでに残業時間も増加傾向。この状況を見直すべく、清掃作業の省人化と、ご利用者との関わりを増やし、専門職の能力を最大化させるため、掃除ロボット導入の検討を開始した。
「正直、最初は掃除ロボットが人レベルの掃除をできるのだろうかと信用していませんでした。期待値でいえば50%程度です。ところが実際稼働させてみると、90%ほどの出来で驚きました。」(横部氏)
施設では食事の時間も設けられているため、食べこぼしなどの特殊な汚れも生じやすい。しかし掃除ロボットはこれらの清掃はもちろんゴミ回収まで同時に行うため、期待以上だったようだ。正式導入の決め手となったのは、そうしたお試し期間中で感じた掃除ロボットの実用性だ。
「掃除ロボットをお試しした際は、普段から馴染みがあり・施設内でも利用しているiPadにアプリをインストールでき、操作方法が簡単でした。また、お試しの段階でマッピング方法などの不明点について、細かく親切に教えていただいたことも導入の決め手になりました。」(柴田氏)
同法人が導入したのはDEEBOT X1 OMNI※。ゴミ収集、モップ洗浄・乾燥、給水までをすべて自動で完結できる優れものだ。清掃後のロボットメンテナンスの手間が大幅に軽減されているため、床掃除をストレスフリーに実現できる商品だ。
清掃の自動化で生まれた時間をご利用者向けケアの充実へ
あさひ園では現在、掃除ロボットが1日4回稼働している。音に敏感なご利用者に配慮し、夜は稼働しない。日中の稼働中は、ご利用者が転んだなどの事故もなく、ロボットを安全に活用できている点では申し分ないという。
「導入することで生まれる時間を有効に使えるよう、ご利用者に還元できる対応は何か洗い出しました。そこで身体機能の維持・向上のための機能訓練の実施について、充実を図っていく方針になりました。導入後、清掃作業分の時間を活用して、ご利用者の機能訓練を実施する時間を充実させることができました。」(横部氏)
これまで清掃作業として必要だった時間を有効活用し、ご利用者へさらに質の高いケアができるよう業務を見直した。
「機能訓練が充実できるようになったことや、約8割の職員の残業時間が減ったことで負担も減りました。ご利用者と関わる時間も増えてきました。」(柴田氏)
導入の結果として約8割のスタッフの残業が減少したという。ほかにも、事務作業の行える時間も確保できるようになり、必要最低限だったカンファレンス等の会議も開催頻度が高まったそうだ。
「職員もロボットに愛着を持つようになりました。3Fで稼働するロボットには、1代目に“ポチ”、3代目に“まろん”と名付けています。」(横部氏)
清掃範囲を広げより質の高いサービス提供へ
リ・プロダクツには、今後、使用方法やメンテナンスのさらなるサポートに期待されていると両氏。
「ロボットの使用方法がわからなかったり、フロア掃除が行き届いていないこともあったが、問い合わせに対して方法を教えていただけたため、非常に助かりました。職員の事務時間も確保でき満足しています。今後も、自分たちの使用方法やメンテナンスについて教えていただけたらと思います。」(柴田氏)
「清掃範囲を広げていくことで直接ご利用者と関われる時間を増やし、より過ごしやすい環境と質の高いケアの提供に繋げたいです。」(横部氏)